こんばんは、まんじろう(@manjirooblog)です。
今日は、Mr.Children6枚目のアルバム「BOLERO」を全曲ご紹介しようと思います。
それでは、どうぞ!
Mr.Children「BOLERO」全曲紹介
「prologue」
今作のオープニングを飾る、歌無しのインストゥルメンタル楽曲。
アルバムタイトルにもなっているクラシックの名曲「ボレロ」(ちなみに仮タイトルは「ファンダンゴ」だったそうです)を引用しており、オーケストラの練習風景のような音から、徐々に1本のストリングスが抜けて聴こえ、あの印象的なマーチ風のドラムが聴こえてくる時…
「Everything (It’s you)」
ドラマ「恋のバカンス」の主題歌となった、活動休止直前に発表された13thシングル。仮タイトルは「エアロ」。
楽曲全編でエレキギターが鳴り響くロック色の強いバラード曲で、ファンの間だけでなく一般的にも人気が高い。サビでの韻と叫びが気持ち良すぎる大名曲。
STAY 何を犠牲にしても 手にしたいものがあるとして
それを僕と思うのなら もう君の好きなようにして
特筆すべきはミスチル史上屈指の長尺ギターソロ。もう無駄なフレーズが無く完璧です。レコーディングでは全編桜井さんが弾かれたそうですが、ライブでは前半田原様、後半桜井さんが弾かれております。
原曲ももちろん素晴らしいですが、個人的に、たまに披露されているピアノアレンジ.ver(下の動画↓)も大好きで、ボトルネックを用いたスライドギターソロに穏やかながらも秘めた情熱が宿っているような気がして、たまりません。必聴です!!
「タイムマシーンに乗って」
フランジャーがかかったド派手なギターリフからはじめる、ミスチルの楽曲で最も社会風刺が効いていると言われるゴリゴリのハードロックナンバー。仮タイトルは「バカ・ロック」。とてもわかりやすいですね。
(How) do you feel? どうか教えておくれ この世に生まれた気分はどんなだい?
(How) do you feel? どうか水に流してくれ 愚かなるこのシンガーのぼやきを
(How) do you feel? どうか教えておくれ この地で死にゆく気分はどんなだい?
田原様が弾かれている原曲のギターソロももちろんカッコいいのですが、今作を引っ提げて行われた活動休止前の「regress or progress ’96-’97 tour」でアウトロに追加されていたライブアレンジでの疾走感溢れる桜井さんのギターソロもミスチルギターキッズは必聴です。
「Brandnew my lover」
最近のミスチルからファンになったという方が聴くとドン引きされそうな程の問題作。あの桜井さんが「F〇ckする豚」や「殺してくれ」と歌う過激なハードロックナンバー。
Brandnew my lover モザイクの身体
存在自体がもうすでに意味深
Brandnew my lover Fuckする豚だ 始めようよ 愛欲のA.B.C
上記のリグプロツアーでは、タイムカプセルのような装置から出てきて歌うという大掛かりな演出が施されていましたが、今のMr.Childrenが演奏するとどんな演出を披露してくれるのか、とても観てみたい気がする1曲でもあります(笑)
「[es] ~Theme of es~」
自身のドキュメンタリー映画「【es】 Mr.Children in FILM」の主題歌にもなった、8thシングル曲。
古くからのファンの間では「この曲(es)を演奏する時は解散する時だ」と発言されていたことで有名な曲で、2010年のap bank fesやSENSEツアーで突然演奏され、一部の界隈をザワザワさせたという素敵な想い出があります(笑)
何が起きても変じゃない そんな時代さ覚悟はできてる
よろこびに触れたくて明日へ 僕を走らせてくれ 僕の中にある “es”
[es]というのは心理学用語で、”自我の一種”だそうです。誰の心の中にも存在する[es]という自我を肯定するテーマソング。「Atomic Heart」以降の「人間はどこに向かっていくのか?」という大きなテーマに対するアンサーソングにも聴こえてくるように思います。ついに人間の原動力ともなる”[es]=自我“までも歌にする一種の到達点的な大名曲です。
「シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~」
ミスチルファンならずともカラオケ等でよく耳にする、シングル曲群の中でも屈指の明るさとキャッチーさを併せもつ9thシングル曲。1995年の8月に発売され、今作で発生する”収益”は全て1月に発生した「阪神・淡路大震災」の義援金に充てられています。
恋なんて言わばエゴとエゴのシーソーゲーム
Ah… いつだって君は曖昧なリアクションさ
友人の評価はイマイチでも She So Cute, Ah Ha Ha
Ah… 順番を待ってたんじゃつらい 勇敢な恋の歌
もう解説する隙間も無いくらいにそのまんま、下心丸出しの歌詞ですよね(笑)
一時期は全くライブで演奏される気配がありませんでしたが、最近はap bank fesでベスト盤のツアーでも演奏されるようになった気がします。
この時期の桜井さんが1番”韻を踏む”ことにハマってたんじゃないか?と思えるぐらいに、今作「BOLERO」収録曲は韻を踏みまくりです。次の曲なんてまさに…
「傘の下の君に告ぐ」
こちらも「タイムマシーンに乗って」と負けず劣らずの社会風刺が効きまくっている、軽快でアップテンポな楽曲。イントロの田原様のギターリフがめちゃ難しいです…(小声)
あっぱれヒットパレード うわっぱりのオンパレード 慰霊の歌を贈ろう
資本主義にのっとり 心をほっぽり 虚栄の我が日本です
“言いたい放題具合”と”韻の踏み具合”が凄いですよね。
とことんやってくれ 僕を飲み込んでくれ
でないとこんな歌 明日も作んだろう 夢も希望もありゃしないさ
この部分の歌詞が、名曲をたくさん生み出してきたからこそ歌える歌詞に思えて個人的に大好きです。同じような時期に「名もなき詩」で足元に転がってるさ~♫って歌ってましたのにね(笑)
どちらか一方の面だけを歌うのではなく、楽曲によってコロコロ視点を変えて、誰も歌わないようなことも躊躇なく同じ気合いで歌っていく。その柔軟性と両面性こそがミスチルの魅力だと思います。
「ALIVE」
桜井さんがプライベートの問題で苦しんでいた時に制作された、音&歌詞ともに雰囲気が少し暗めですが最終的には前向きになろうとする歌。
さぁ 行こう 報いはなくとも 救いはなくとも
荒れ果てた険しい道を いつかポッカリ 答えが出るかも その日まで魂は燃え
AメロBメロ部分の病み具合からは説明がつかない、このサビの前進意欲は前曲の[es]に通じるモノがあるように聴こえてきます。もう周りの環境や理由などの理屈じゃなくて、自身の魂≒[es]が諦めたくなくて”燃え続ける”こと=それが“生きる=ALIVE”ということを歌っているような気がします。
毎度毎度、ギターにしか耳が行っておらず偏ってて申し訳ないですが、ラストサビの裏で弾かれている田原様の明るいフレーズが歌とのコントラストを深めているように思えて好きです。転調直前のフレーズやアウトロのソロとかも希望のギターにしか聴こえてこなくて最高です。この曲は絶対に宅録で”ALIVEを弾いてみた”やります。もちろんレスポールで。
「幸せのカテゴリー」
ド派手なシングル曲、音やテーマが重い楽曲が多い今作で最も脱力したような雰囲気かと思いきや、こちらも“別れ”をかなり明るく歌うクセモノ的な楽曲。
もう何も 望みはしないけど 最近はちょっぴり解りかけてるんだ
愛し方って もっと自由なもんだよ 君もいつしかその事に気付くのだろう
じゃあ その日まで さよなら幸せのCategory
めちゃくちゃ素敵な歌詞だと思うのですが、桜井さんご本人的には「寒い詩」とのことであまりお気に召していないご様子??
“幸せのカテゴリー♫”と”君といるのはこりごり~♫”の韻が心地良くて大好きなので、ライブでも是非演奏してください!!(笑)
「everybody goes -秩序のない現代にドロップキック-」
元々は「Tomorrow never knows」のカップリングとして制作されていたが、思ってたより出来が良く急遽シングル曲へ昇格というエリート楽曲。
一聴して分かる通り、ライブではとても盛り上がるロックナンバーでしばしば演奏されています。桜井さんのこの曲に対するコメントが「この曲は気に入ってない⇒ライブのセトリに毎回入れるくらい好き⇒どこが良いのかわかんない(笑)」とコロコロ変わるため真意は闇の中へ。
ライブにおける間奏のギターソロについては、桜井氏・田原氏のどちらも弾く可能性があるという、他に類を見ない楽しみ方ができる唯一の楽曲となっております(偏ったギタリスト視点)
「ボレロ」
ここまでの雰囲気とは一変し、重たい空気感漂う今作「BOLERO」のタイトル作。
1曲目に収録のボレロを引用した「prologue」にオリジナルの歌をつけて、さらに壮大にしたようなアレンジとなっています。
まるで病 もう神も仏もない 紛れもなく これが恋って言うもんです
心なんてもんの実体は 知らんけど 身体中が君を 求めてんだよ
後に発表することになる「ニシエヒガシエ」の”愛だ恋だとぬかしたって 所詮は僕等アニマルなんです”に先駆けたような歌詞になっているのが面白いですね。
こうやって収録曲順、アルバム毎に流れを追いかけていくことで気付けることも多々あるので、全曲紹介はやめられません。
ひるむ事のない 想いは明日へと 続いてく 続いてく
そして、”明日”へと続いたその先には…
「Tomorrow never knows (remix)」
イントロの5音が鳴った瞬間に会場中が歓声に包まれる、超強力なイントロを持つミスチル史上最も売れた6thシングル曲。ドラマ「若者のすべて」主題歌で、仮タイトルは「明日への架け橋」だそうです。
もはや説明不要の大名曲なのですが、個人的には少し”綺麗すぎる”気がして”よそ行きのミスチル”感が否めないです…。でも、そんなことを言いながらもライブで生演奏されるとその壮大なスケール感に圧倒されてしまいます。全力で”Wow~!!”と叫ばされております(笑)
ミスチル現象を巻き起こした1994年当時を象徴する重要な1曲だと思います。約30年近くなった今でも全く色褪せないのは物凄いことだと思います。
最近のライブでもかなりの頻度で演奏されています。チケットを取るのが大変ですが、是非ライブに足を運んでみてはいかがでしょうか?
おわりに
以上、「BOLERO」収録の12曲を全曲ご紹介してみました。
全5作も収録されたシングル曲と、それに負けない程クセが強いアルバム曲も楽しめるボリューム満点の幕の内弁当的なアルバムだと思いますので是非チェックしてみてくださいね!
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
コメント