佐々木亮介「LEO」全曲紹介 ~日本で最も過小評価されているソングライター~

アルバム全曲紹介

こんばんは、まんじろう(@manjirooblog)です。

今日は、佐々木亮介さんのソロ1stミニアルバム「LEO」を全曲ご紹介しようと思います。

このアルバムは、ブルースの聖地であるアメリカ・メンフィスへ佐々木さんご自身が足を運び、ソウルやファンクで伝統のあるスタジオ「Royal Studio(ロイヤルスタジオ)」にて、現地の凄腕ミュージシャン達と制作された贅沢な名盤となっております。

それでは、どうぞ!

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佐々木亮介「LEO」全曲紹介

「Night Swimmers」

「I love you to the moon and back」と何度も叫ぶ、今はもう会えない”君”へのラブソング。

この曲にはモデルとなった方が実在するそうで、今はもう亡くなられてしまった佐々木さん20年来の友人が、結婚される時にオリジナルグッズを制作されており、そこに書かれていた「I love you to the moon and back:月に行って帰ってくるぐらいには愛している」という文章がきっかけで制作された楽曲だそうです。

シンプルなコード進行の繰り返しと、キーボード主体の優雅なサウンドでとても聴きやすい楽曲に仕上がっていると思います。

そして、このアルバム「LEO」は“君”への想いが綴られている作品のような気がしています。

「Strange dancer」

今作「LEO」のリードトラック。今作のレコーディング風景やメンフィスでの様子が映されたMVが制作されています。ちなみに今作は全6曲を3日間で録音し、ミックス1日と計4日間で制作が完了したとのことです。速過ぎる…。

ギターのカッティングが心地良い、“サビを自分で歌わない”オシャレなダンスナンバー。ライブで演奏される際も、サビの「DANCE!!DANCE!!DANCE!!DANCE!!」はお客さんに丸投げです(笑)

サウンド面では今作中1番ゴージャスな感じがします。贅沢ここに極まれり。

歌詞の面では、個人的に主人公と”君”との2人の出逢いが描かれているような気がします。

「Hustle」

今作で最も攻めた歌詞とサウンドと歌い方に仕上がっている、生死を司る”呼吸”の歌

「Hustle 死んだように生きたくないんだ Hustle どっち道 それ己の道
Hustle 疲れる体は正直 Hustle 吸いたいんだろ ほら酸素
スーハー!スーハー!スーハー!スーハー! ハー!ハー!ハー!ハー!ハー!」

「見たことないのに知ってるつもり?したことないのに出来るつもり?
戦ってないのに勝てるつもり?
Hustle 死んだように生きていたって Hustle どっち道 最後死ぬでしょ」

生きてるように生きるための頑張り(張り切り)「Hustle」と、「ス~ハ~」しないと死んじゃう呼吸音を掛け合わせた佐々木節全開、遊び心満点の傑作。

佐々木さんがずっと大事にしてきた「日本語の面白さ」と、メンフィスのサウンドが見事に融合した、日本だけでもアメリカだけでも生み出せない楽曲だと思います。

「Roadside Flowers」

前曲が”生”を歌った楽曲だとすれば、こちらは”死”を歌った楽曲。

(LINE LIVEで配信された「タテライブ」で演奏された際は、佐々木さんの先輩でもあり、友達でもあるBOOM BOOM SATELLITESの川島 道行さんにこの歌が捧げられていました。)

「Hey it’s time to go ねえ 君はいないから 私が言う

もういかなきゃなんない もういかなきゃなんない この道を行こう」

見送られる側も見送る側も行かなくちゃいけない時が、いつか必ず来るからこそ今を精一杯生きていたいものですね。この曲は聴いているとけっこうボロボロ泣いてしまいます…。

「Blanket Song」

“All I wanna do is nothing HAHAHA”と歌う、世界一ダラダラした歌。

佐々木さんご本人もお気に入りのご様子で、弾き語りライブではほぼ必ず演奏されているように思います。個人的に思うのは、プーさんの主題歌にピッタリど真ん中でハマりそう(笑)

「何もない日には「何もない」があるのさ」

「呪っても職場に隕石なんて落ちないんだよ 明日が来るのが嫌なんてもう嫌だよ」

「苦笑いより大笑いを あざ笑うよりバカ笑いを ほくそ笑むより微笑みを」

佐々木さんらしい名言が満載の、”君”との”何もない”幸せな日常の歌。大好きです。

「無題」

さっきまでの豪華なサウンドから一変して、アコギ1本で歌われる”この世のあらゆる線”への歌。

言葉を選ぶために書くノートの線。”綺麗な言葉”にだけ引っ張ったイエローマーカーの線。でも本当に言いたいことに色をつけたら、結局すべてにマーカーがつき、本当に言いたいことを見失わせてしまう線。

あいつを傷つけたくない優しさの線。でもそれは自分が傷つかないための防衛線。

人それぞれ異なる生命線。生存確率を表す分数の線。いつ起きるか分からない地震を孕んでいる断層の線。悲しい争いで人を人と思わずに許される線。人を人と思わなくなる線。

音楽を生むための五線譜。音を鳴らすための6本の線。

愛という文字を構成するいくつもの線。”愛”を伝えるため、いつまでも見つめ続ける目線。

この”曲”、というよりこの”言葉”は是非1度、佐々木さんが歌う音源を聴いてみて欲しいです。絶対に心に響くものがあると思いますので。

とても重たいテーマで、とてもシリアスな雰囲気の楽曲ですが、この世に生きる全ての人が抱えている問題であろう「病気」や「災害」や「戦争」や「愛」。そして、佐々木さん自身が常に向き合っている「音楽」。これら全てを”線”でまとめあげた素晴らしい大名曲だと思います。

そして、最後に”君”への本当の想いを告げて今作「LEO」は幕を閉じます。

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おわりに ~日本で最も過小評価されているソングライター~

以上、「LEO」全6曲を全曲ご紹介してみました。

  • 大切な”君”との出逢いと別れ
  • 誰にも訪れる生と死
  • 日本とアメリカの音色
  • 「Blanket Song」と「無題」を作曲する佐々木さんの楽曲の振り幅

わずか6曲の中で描かれる、ありとあらゆる対比が美しい大名盤だと思いますので是非チェックしてみて欲しいです。

長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

こんなに語られるべき魅力に溢れる楽曲達を、自身のメイン活動ではないソロ活動で惜しげもなく発表できる佐々木さんは、どこかのインタビューでも言われていましたが、”日本で最も過小評価されているソングライター”だと個人的にも思います。

こんな素晴らしいソングライター”佐々木亮介”氏が率いているバンドの紹介記事はこちら↓です。是非読んでみてくださいね!!

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