こんばんは、まんじろう(@manjirooblog)です。
今日は、Mr.Children12枚目のアルバム「I ♥ U」を全曲ご紹介しようと思います。
それでは、どうぞ!
Mr.Children「I ♥ U」全曲紹介
「Worlds end」
ライブで何度も演奏されている超定番曲にして、2019年のドームツアー”Against All GRAVITY”でついにアンコール曲にまで出世した、おそらく桜井さんの超お気に入りソング。
あまりにもライブで演奏しているので、アウトロでの原曲には無いライブアレンジのはずの「ホォ~オォオオオ~♫」を平気でお客さんにフッてきます(笑)
と少しチャカしてご紹介しましたが、「Worlds end」はシングル曲になってもおかしく無いぐらいの“熱い”大名曲だと思います。“衝動”がコンセプトである今作「I ♥ U」の1曲目にピッタリかと。
何にも縛られちゃいない だけど僕ら繋がっている
どんな世界の果てへも この確かな思いを連れて
「Monster」
ベーシスト ナカケーの重低音リフから始まる、まさに”衝動“を鳴らすかのような攻撃的なロックチューン。
この曲も2018~19年の”重力と呼吸”ツアー、”AAG”ツアーにて再びセットリストに加えられ(スパファンドーム以来約10年振り!?)、多くの人の耳元に”Knock!! Knock!!”の叫びが響き渡ったかと思います。
“Monster=悪人、怒れる人”という意味もあるらしく、「あなたも知らぬ間に(誰かにとっての)モンスターになっていますよ?」という皮肉が込められた歌だと思います。
「未来」
綾瀬はるか主演「ポカリスエット」のCMソングとなった、27thシングルの1曲。(収録されているシングル盤「四次元 Four Dimensions」は4曲全曲がタイアップ付きの4A面シングル。)
明るいイメージが強い”未来“というタイトルでMr.Childrenが楽曲を作ると、タイトルとは裏腹にこれほどまでにリアルで生々しくも煮え切らない歌ができますか…っていう感じの1曲。でも”希望“は絶対に捨てないところがさらにミスチルらしいですね。
生きてる理由なんてない だけど死にたくもない こうして今日をやり過ごしてる
メロディとバンドサウンドが爽やかで誤魔化されていますが、全体的に歌詞は病んでます…。
そして今僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を
信じたくなくて すこしだけあがいてみる
“頑張ろうとする動機”を飾らずにありのまま表現して最後まで歌い切るところが、Mr.Childrenの楽曲が多くの人の共感を集める要因かもしれませんね。
「僕らの音」
日清食品「カップヌードル”NO BORDER”」のCMソング。
“(Mr.Childrenとして)音楽を奏でるポリシー”のようなものが歌われている歌。
そうだ理論や知識にもとづいたものじゃなくても
信じた音を奏でよう ホラ ホラ ホラ 間違ってなんかない
ホラ ホラ ホラ きっと正解もない これが僕らの音
(曲がりなりにも)ギタリストである時は”音を鳴らす側”に立つこともあり、個人的に聴くと泣きそうになってしまう全ミュージシャン達にとっての大名曲。
イントロ無しでいきなり歌い出しからはじまり、1回目のサビに入り
そうだ リズムやハーモニーがふっとずれてしまっても
ゆっくり音を奏でよう まだ まだ まだ イントロも終わってない
から遅れてのイントロには、”してやられた感”がスゴい。遊び心の塊。大好きです。
「and I love you」
27thシングル「四次元 Four Dimensions」収録の2曲目で、こちらも「カップヌードル”NO BORDER”」CMソング。
前回のタイアップ曲である”「タガタメ」の核心部分をシンプルにする“というテーマで桜井さんが他曲レコーディングの合間に30分で書き上げた曲だそうです。30分て…。天才過ぎません…?(笑)
傷つけ合う為じゃなく 僕らは出会ったって言い切れるかなぁ?
今 分かる答えはひとつ ただひとつ I love you
and I love you and I love you
普通に”男女間のラブソング”にも聴こえますが、「タガタメ」に続く“親子のラブソング”として聴いた方が、より歌詞が深く聴こえてくると思います。そこに気付いた時、この曲がより大好きになりました。こちらも間違いなく名曲です。
「靴ひも」
“靴ひも”を結ぶ時間ももったいなく感じるくらいに、大好きな”君”の元へ飛んで行きたい主人公の歌。
スーパーの前の歩道に主人を待つ雑種の犬 ガードレールに繋がれている
君に微笑んで欲しくて 吊り革握っている僕とどこか似ている そわそわして
この歌詞のくだりが、主人公の気持ちを的確に、分かりやすく表現していて大好きです。
次作「HOME」に収録されている「Another Story(もう1つの物語)」の曲名の由来にもなった、バスに乗って迎えに行くソングの元祖。第3弾もお待ちしております。
「CANDY」
“昔の恋心”を”キャンディ”に例えた、ミスチルの数あるラブソングの中でもぶっちぎりで切なすぎる(と私の中で話題の)大名曲。
柄でもないけど 会えると嬉しいよ 悩んだ末に想いを飲み込む日々
ほろ苦いキャンディーが まだ胸のポケットにあった 気付かせたのは君
切なすぎます…。個人的に似たような経験が1度あり、主人公の気持ちが痛いほど分かります。1度でも完全に”胸のポケット”にしまうことができたからこそ余計に辛いのです…。
ミスチルファンの中で、失恋ソングNo.1最有力候補は「Over」であることは百も承知なのですが、個人的にはこの「CANDY」の“(恐らく片思いなのに)どうしても忘れられず引きずってしまう感”を推して行きたい所存でございます。個人的な思い入れが強すぎる1曲。
ほろ苦いキャンディーが まだ胸のポケットにあった ただ ひとつだけ
甘酸っぱいキャンディーが まだ胸のポケットにあるんだ 君が食べておくれ
「ランニングハイ」
映画「フライ、ダディ、フライ」主題歌で、27thシングル「四次元 Four Dimensions」収録の3曲目。
甲と乙。まさかの自分の内心との対話形式で歌い出す、まさに感情を剥き出しで”衝動”を叫んでいるような楽曲。アップテンポな曲調とは裏腹に、吐き出す”想い”があまりにもリアルで切実過ぎて、聴いていて涙がこぼれてしまいそうな隠れ切なソング。
「もう疲れた誰か助けてよ!」そんな合図出したって
誰も観ていない ましてタイムを告げる笛は鳴らねぇまた僕を育ててくれた景色が 呆気なく金になった
少しだけ感傷に浸った後 「まぁ それもそうだなぁ」時代とか 社会とか 無理にでも敵に仕立てないと
味方を探せない 愉快に暮らせないよ
もう、日本人の大半が共感できるような歌詞だと思います。でも、そんな現実をよそ見せずに真正面から受け止めた上で、前に進むのがミスチル。いつもながら開き直り具合が凄くて励まされます。
なら 息絶えるまで駆けてみよう 恥をまき散らして
退きどきだと言うなかれ素人! まだ走れるんだ
「Sign」
ドラマ「オレンジデイズ」主題歌、ミスチルの26thシングル曲、そして発売年である2004年の日本レコード大賞受賞曲。(1994年の「innocent world」以来、10年振り2度目の受賞)
ありふれた時間が愛しく思えたら それは“愛の仕業”と 小さく笑った
君が見せる仕草 僕に向けられてるサイン
もう 何ひとつ見落とさない そんなことを考えている
何も説明する必要が無いほどの、聴けば一瞬でわかるド直球の大名曲。
個人的に唱えたい説は、「Cメロの”緑道の木漏れ日”を作り出している大きな樹木は、冒頭1番Aメロで主人公が奏でていた”新芽みたいな音符(おもい)”が立派に育った姿」という説。深読みし過ぎかもしれませんが、だからこそ”時間の美しさ(新芽が大きく立派に育った姿)と残酷さ(年老いてしまった君の姿)を知る“ことができると解釈すると意図的としか思えません…。詩の仕掛けが凄すぎませんか…?
ミスチルファンならずとも、全音楽ファン必聴の大名曲と思います。
「Door」
アコギとシンセと手拍子のみの、「Monster」(もしくは「終わりなき旅」)へのアンサーソングにも聴こえるシンプルな楽曲。
このドアはひょっとして ひょっとしたらひょっとして
何の喩えでも象徴でもメッセージでも無くて
開いたって昨日と同じ 生活が待っていたりして
この部分こそが「Door」の核心部分でアイデンティティだと思います。
一見(一聴?)するとヘンテコな歌に聴こえますが、“夢”や”希望”などの綺麗な面だけを歌うのではなく、ちゃんと物事の”裏面”も同じように表現してくれる、本質的な意味で”ミスチル”らしい1曲だと思います。
「跳べ」
数多くのミスチル楽曲の中で「この曲はオレ(私)のことを歌ってくれている歌だ!」と信じている人がダントツで多そうな、”中肉中背”平凡な主人公の絶好調ソング。
そして、なぜライブでほぼ演奏してくれないのか理解に苦しむ程ライブ向きな全員で叫べる盛り上がりソング。2005年のドームツアーの映像を観るたびにそう思います(笑)
どういった理由かは分からない 実際 そうだったんだからそれでいい
“衝動=意味や理由も無くただそこにある想い”がコンセプトである今作「I ♥ U」を根本から肯定するような重要なフレーズだと思います。
跳べ! イメージの羽 ばたつかせて 失敗を前提にした言い逃れを引っこ抜いて
呪縛を解け! 滑り台の上 ベンチの上 思い立った瞬間 そこは出発点 跳べ 跳べ
どうしても全てのことに”意味”や”理由”を求めてしまう現代人に向けた、絶好調な主人公からのメッセージソングだと思います。オレも跳びてぇえええええよおおおおおお。
「隔たり」
インパクト大の歌い出しの”コンドーム”のところばかりが取り上げられがちですが、当時「I ♥ U」を聴いていた高校生当時ではこの歌の意味が分かるはずも無い、大人のとても深いラブソング。
UFOなんて信じない 神様も僕と関係ない
だけど目には見えないものを 僕ら 抱きしめる
“家族”をモチーフとしていた「SUNRISE」の2番の歌詞と通じるものがあると思います。
知らない方が良かったと 思うことがこの世にある
だけどもっと知りたい 深くまで愛を知りたい
「CENTER OF UNIVERSE」でも歌ってた通り、”でも結局それって理屈じゃない”ですもんね。
「潜水」
“場所、音楽、時間、愛”。ここまでの12曲で多くのモノを肯定してくれた、最後に辿り着いたテーマが”命”。それも”病気”や”戦争”でドラマティックに大袈裟に表現するのではなく、”ビール”や”プール”などのとても身近なモノで飾らずに等身大で。
澄んだ水の中 潜水で泳いで 苦しくたって 出来るだけ 出来るだけ
遠くまで あぁ あぁ あぁ あぁ 生きてるって感じ あぁ 生きてるって感じ
後にリリースすることになる次回作、”家族・日常”をテーマとしたアルバム「HOME」に続く片鱗が垣間見えるような、“今、生きている”事実を噛み締める普遍的な名曲。
おわりに
以上、「I ♥ U」収録の13曲を全曲ご紹介してみました。
意味や理由や理屈じゃない、ジャケットの潰れたトマトのように”衝動”的な想いがたっぷり詰め込まれた名盤だと思いますので、是非聴いてみてくださいね!
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
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