ドレスコーズ 初心者へのススメ ~こんな人に聴いてほしい~
“1人の天才により作られた音楽、または変幻自在の音楽集団”
お久しぶりです、まんじろうです。
今日は、最近私がどハマりしている”ドレスコーズ”をご紹介してみようと思います。
“ドレスコーズ”とは元”毛皮のマリーズ”のボーカルである志磨遼平さんのソロプロジェクト名義になります。ドレスコーズはもともと4人組のロックバンドでしたが、音楽制作の過程等にすれ違いが生じ、話し合いの末に志磨さん以外の3人全員が同時に脱退という経緯があります。
そんな前代未聞の過去を持つドレスコーズの魅力をご紹介致しましょう。
こんな人に”ドレスコーズ”を聴いて欲しい。
- 高い技術での演奏を聴いてみたい人
- 世界観にどっぷり浸かりたい人
- 物事の本質を捉えた歌詞、人懐っこいメロディを聴きたい人
1、ハイレベルの演奏が聴いてみたい ⇒ 「バンドメンバーが決まっておらず超流動的!」
前述の通り、ドレスコーズは正式なメンバーがフロントマンである志磨さん以外全員脱退されています。それを逆手にとって、レコーディングやライブなどでは数多くの凄腕ミュージシャン達と音楽活動をされています。例えば、元ブランキージェットシティのドラマー”中村達也”さん、元ミッシェルガンエレファント、現the HIATUSのベース”ウエノコウジ”さん、人間椅子のギター”和嶋慎治”さん、凛として時雨のドラマー”ピエール中野”さんと一緒にバンドを組んでみたり、”KING BROTHERS”や”おとぎ話”などの既存のバンドに志磨さんのみ加わり”ドレスコーズ”を呼称することもあります(笑) その他にも凄腕のスタジオミュージシャンの方々などなど新旧幅広い、邦ロック界の名手達と共演されており、ライブでのメンバー発表にも期待が集まります。
2、世界観にどっぷり浸かりたい ⇒ 「作品ごとにコンセプトが明確で深い!」
ドレスコーズが志磨さんのソロ活動となって以降のアルバム作品は、どれもコンセプトが明確に決められた上で制作されており、他のアーティストのアルバム作品よりも世界観が濃く、深いと思います。
自分以外のメンバー3人が脱退することが決まってから、わずか2か月足らずという猛スピードで制作した3rdアルバム「1」
世の中にモノや情報が溢れ、日々の生活でさえ何かを自分で選択する”オーディション”であると捉えて現代社会の行く末を表現した4thアルバム「AUDITION」
“個性的な人間”としてミュージシャンになり活動しているはずなのに、その音楽活動ですら一定のテンプレートに押し込められる現代社会に対して、自分を殺して”平凡”であることの問題をとことん突き詰めた批評的作品である5thアルバム「平凡」
人類が天変地異や自然災害などで突然滅びるのではなく、このまま緩やかに衰退して滅んでいくと仮定した時に、人類最後に残る音楽というものはどんなものになるのだろうか・・・?というコンセプトで制作された6thアルバム「ジャズ」
私もまだまだ聴き込み不足で解読できておりませんが、掘っても掘っても溢れ出てくるほどの意図や仕掛けを作品に組み込んでくれるところがドレスコーズ最大の魅力だと思います。
「ジャズ」全曲紹介の記事はこちらです。
ドレスコーズの6thアルバム「ジャズ」について、ご本人のインタビューを踏まえて、全曲紹介してみました。
3、物事の本質を捉えた歌詞、人懐っこいメロディ ⇒ 「純粋に天才的なソングライター」
最後に、志磨遼平さんが作る曲は純粋に素晴らしい楽曲が多いと個人的に感じています。それは、毛皮のマリーズ時代にも通じることで、志磨さんが本当に音楽を愛し、楽しんでいることが楽曲を通じて聴いてるこちら側にも伝わるほどに1曲1曲の純度が高いように感じます。
・「これがロックンロール。わかんないやつは全員くたばれ!!」と叫ぶ「トートロジー」
・4人での活動を終えるきっかけとなってしまった、時と死を歌う名曲「ゴッホ」
・タイアップである”GANTZ”の世界観に乗っかりながらも人生の儚さを歌う「人間ビデオ」
・「あんたなんかきらい!!」と歌う、ライブでのラストに演奏され熱狂的な盛り上がりを見せる裏返しのラブソング「愛に気をつけてね」
あれやこれやと書き連ねましたが、志磨遼平さんは純粋に”素晴らしいソングライター”としても要注目の重要人物だと思います。
オススメの入門盤
上記でも紹介しました3rdアルバム「1」が入門盤にピッタリだと思います。
自分以外のメンバー3人が全員同時に脱退してしまうという、これ以上ない非常事態にも関わらず「ここで止まってしまってはいけない」という志磨さんの強い意志で、作曲から録音まで2か月もかからずの凄まじいスピードで制作された作品。メンバー脱退の悲しみに打ちひしがれながらも「私1人でもこれぐらいの音楽ならいつでも作れますよ」という宣戦布告的な意味合いも込められているとのことです。収録されている楽曲が全体的に人懐っこく、はじめて聴く人にも聴きやすいアルバムだと思いますので是非。おしまい。
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